DAC-AM改造。オペアンプ交換

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■DAC-AMの音を良くしたい■
先日のブログでiPod内蔵DACとDAC-AMの比較試聴を行い、個性の違いは出たものの優劣がつかなかったと書きました。
これはiPodの実力が非常に高いことを示しており、うれしい反面、くやしさも同時に感じることとなりました。
なぜならDAC-AMは単体DACであり、それなりに物量を投入しています。他の人の評価では某メーカーの数十万円の単体DACに匹敵する音ともいわれています。なのに何故iPodに明確な差をもって勝てないのか? しばらく考え込みました。
DACについていろいろ調べていくうちに「オペアンプ」次第で音が変化するということが分かってきました。
幸い私のDAC-AMはVAエディションにアップグレードしており、オペアンプは脱着可能なようにソケットを介して装着されています。VAエディションにしておいてよかったー!。
ではどのオペアンプが良いのか。かなりネット上で調べました。多くの人がオペアンプの比較試聴をされていました。今更ながらインターネットに感謝です。
調べてみるとDAC-AMの標準装着オペアンプは「NE5532N」ということが分かりました。これがなんと4個も使われています。
*下の写真はDAC-AMに装着されているNE5532Nです。

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NE5532NはDUAL(アンプ2回路入り)の8ピンです。このタイプで評判の良いものを探しました。
いろいろなオペアンプがある中で候補にあげたのは次のチップです。
OP275GPZ
OPA2604AP
NJM2114DD
LME49720(LM4562と同等品)
OPA2134PA
NJM4580DD

この中で熟考を重ねた結果、最終的に決定したのがLME49720です。

■LME49720に換装することを決定■
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さてLME49720を秋月電子通商で4個購入し、いよいよDAC-AMに装着です。
DAC-AMの蓋を開けます。

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なかなかしっかりとした作りです。実はもっと雑に作っているのかと思っていました・・・。
あります、あります、オペアンプ(NE5532N)が4つICソケットに刺さっています。NE5532Nは1チップに2回路のアンプが入っていますので、合計8回路分のアンプが使われていることになります。これをまず引き抜かなければなりません。ICを取り外すための専用の工具があるらしいのですが、そこまで気が回らず準備していませんでしたので、ラジオペンチで無理矢理引き抜きました。
そしてLME49720を慎重に装着しました。
下の写真が装着後の写真です。

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さて、いよいよ音出しです。期待と不安で胸が一杯です。
試聴曲は最近毎日毎日飽きるほど聞いているグロリア・エステファンの「Don't Let the Sun Catch You Crying」です。
結果は・・・・・・・、Very Good!! すばらしい音です!

(注)私は少しおおげさに書き過ぎるところがありますので、その点ご留意下さい。でも根が正直で単純なものですから良いも悪いも感じたまま表現してしまいます。

DAC-AMに標準で装着されていたNE5532Nと比べて中高域のちょっと味付けをしたようなキラキラ感はなくなり、非常に自然な感じです。そして、かなり解像度が上がっています。ボーカルの余韻やホールトーンの微弱で繊細な音をクリアに再現しています。微弱音の再現性ではNE5532Nを追い越し、iPodと肩を並べるレベルになりました。それに加えてiPodでやや不満に感じていた中域の張り出しの弱さや元気のなさがこのLME49720では見事に克服されています。かといって変に味付けされているのではなく、忠実で極めてナチュラルな音、また歪み感の全くない、抜群の解像度の音を再生します。
オペアンプでこれだけ音が変わるんですね。驚きました。
これで総合的に見てiPodの音質を上回ることができました。DAC-AMの進化です!
(注)ただしこれは私の理想の音を基準としたものであり、LME49720が万人の好みに合うとは限りませんのでこの点はご容赦下さい。

(備考)書き忘れておりましたが、低音の量感、解像度はiPod、DAC-AM(NE5532N)、DAC-AM(LME49720)の三者で違いはほとんどありませんでした。いずれも高い水準の音でした。

*下の写真はそれぞれDAC-AM VA Editionに使用されているコンデンサ、DACチップ、トランスです。
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■最後に■
今回の実験と試聴は非常に考えさせる点が多かったです。オーディオ環境の中で音が変化する要素は無限にあります。スピーカー、アンプ、DAC、CDPやHDDなどの音楽データ、電源、そして部屋の音響特性などです。この中のアンプ一つとっても要素は無限に内包されているように思います。単純に微小な入力信号を増幅してスピーカーを駆動するための出力を得るだけなのに、つまり小さな波形をそのまま拡大するだけなのに、入力された音と出力された音に違いが出てしまうのです。それはアンプの個性として認識され、人の顔が全て違うようにそれぞれのアンプで出力音は千差万別です。まあ、だからこそオーディオが趣味として成立しているのでしょう。

特に今回、オペアンプというアンプの中のアンプといえる部品に注目したわけですが、LME49720は1個わずか270円の部品です。4個で1080円です。ハイエンドスピーカーケーブルをたった3センチ分しか買えないような価格です。この部品を交換するだけで音が激変し、アンプの性能をグレードアップできるなんて、考えようによっては素晴らしいことですよね。今持っているアナログアンプ(例えばカーステレオなど)やCDPのオペアンプを全て交換しようかと思うくらいです。
また今回はiPodの性能がいかに高いかということを再認識しました。なにせ単体DACといい勝負できるだけの能力を持っているのですから。
まあとにかくオーディオというのは奥が深いですね。これからも楽しみたいと思います。

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この記事へのコメント

コニ
2008年08月15日 21:18
ついにオペアンプ交換まで来ましたか。
小生もスピットファイアーというお手軽DACに興味有ります。
BSN(横浜ベイサイドネット)に依りますとOPアンプ交換して楽しめますとなってます。
http://www.baysidenet.tv/catalog/pdf/FireStone/spitfire_spec.pdf

今後のオーディオの流れは、間違いなくPCオーディオです。
SPとアンプの整備は一通り済みそうなので、電源関係を整備したらPCオーディオを勉強したいです。
地蔵
2008年08月16日 20:07
コニさん
オペアンプ交換でこれだけ劇的に音が変わるとは思いませんでした。
個性が出て面白いですよ。
小生、最近iPodとPC→DACの2つの方法でほとんどの音楽を聴いています。
それと、櫓に匹敵する小型スピーカーを試行錯誤しつつ製作中です。
完成したらまた聴いてください。
コニ
2008年08月16日 22:17
地蔵さんの小型スピーカー早く聴いてみたいですね。

小生の次作はPC用のミニSPです。
目標はTIMEDOMAIN社のlightです、超えられるかな?
ゆかぴょん
2008年08月21日 06:52
今回の検討プロセスを論文にまとめて、オーディオ関係の学術誌に投稿してみたらどうですか?
またはどっかの大学に出してみるとか。
あ…特許とかとれないんですかねぇ?
大手電機メーカーからロイヤルティ収入たくさんもらって…
夢が広がってきました。
地蔵
2008年08月21日 23:31
ゆかぴょんさん
これくらいの検討や試行錯誤は本当のオーディオマニアからすれば朝飯前くらいの簡単なものだと思います。もっとすごい人が多数いらっしゃいます。謙遜でもなんでもなく私などはまだヒヨッコです。
さて、ゆかぴょんさんに聴いていただきたい小型スピーカーがほぼ完成しました。
次のブログででも紹介したいと思います。でも聴いていただく場所がないですよね。
ちょっと考えてみます。
ジョーダン
2012年02月13日 10:56
はじめまして
オぺアンプ交換で拝見しました。
NE5532Nを替えるのに悩んでますが
8ピンアダプターは何処にありますか?
不躾で申し訳ありません。

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